思い出の味

もう10年以上前のこと。

友達と二人で韓国へ2泊3日の旅行へ行った。寒い寒い2月、天気予報を見れば連日最低気温はマイナス。寒いんだな〜と思ったけれど、よく考えたら自分の住んでいる山梨と同じくらいだと気づいたのを覚えている。

当時韓国といえばコスメに韓ドラに料理に、、流行っていたものはあれど、ほとんど知らない私。いつも通り気になる場所は、スーパーマーケットだったり、市場やご飯だったり。ガイドブックに載っていた美味しそうなものを食べ歩いていた。韓国では大体パンチャンというおかずが無料でいくつかついてくる。その中の一つ以上はもちろんキムチ。毎食キムチを食べていたからか、寒空の下歩いていても全然寒さを感じなかったのが不思議だった。キムチパワーすごい!!と。

ソウルの中心部にはいくつかの市場(シジャン)があり、それぞれが特徴を持っている。地図に登山用品通りと書いてあった場所が気になり向かうも辿り着けず、ここは魚市場かな?という焼き魚の香りがぷんぷんする通りを歩いていた。お腹が空いてきたけど、あまりに路地裏すぎてなんだかお店に入る勇気もなく歩いていた時、道端でお婆ちゃんが何やら焼いていた。

ジンギスカン鍋のような形のものに、下の方は少し油が溜まっていて、一口サイズのジャガイモがゴロゴロ。なんだろう、、気になる、と芋好きは思いつつ、迷いながらもいくら?と聞いてみた。200円か300円くらいだった。火も通っているものだし、大丈夫でしょと相談し、一つ買ってみた。

かき氷のカップのような容器にジャガイモを山盛り入れ、何やら上からパラパラと。爪楊枝をさして、お婆ちゃんは渡してくれた。カムサハムニダー。当時それくらいしか分からないけどお礼を言って、歩きながら食べてみると美味しい!!下に溜まっていたのはごま油で、揚げ焼きのようにしていたのだと分かった。パラパラかかっていたのは岩塩で、シンプルな味付けだけど、とても美味しかった。

それからというもの、じゃがいもを圧力鍋で蒸して、バジル+マヨで食べていた我が家でしたが、この思い出の味も再現し、我が家のメニューに加わっています。ポイントは、ごま油ちょっと多めで調理すること、かな。

この記事を書いた人

Yumi Asakawa

nest+のハンドクラフト部門hiyoriのモノづくり担当。旅好きモノ好き暮らし好き。旅するように暮らしたい、暮らすように旅したい人。趣味は衣食住旅作。5歳児のママ、日々修行中。