
私は大学卒業後イギリスへ留学していた時期がありました。考えてみればもうかれこれ20年近く前のことです。
しかしながら不思議なもので、たかが3年半弱のことなのに、当時のことは良く覚えていたり、忘れられない食べ物があったり、味があったり。本帰国した後も度々訪れては、あちこち友達に会いがてら各地をフラフラしたりしていたからかもしれませんが、イギリスでの習慣や生活が抜け切ることはなかったように思います。それだけ印象的で、濃い時間を過ごしていたからかもしれません。
先日、イギリス在住の友達から箱一杯の美味しい贈り物が届きました。ここ数年はずっと行けていないイギリスのお茶やお菓子などなど、懐かしくて、嬉しくて、毎日美味しくいただいています。そして、また違う日に、ロンドン時代のフラットメイトがこれまた美味しい贈り物を送ってくれて。そんな素敵な友達二人と久しぶりに連絡をやりとりをして。
このところ、目の前のことで精一杯すぎて、海外行きたいなーと思ったり、英語勉強し直しだなとか考えたりはするものの、何も手付かずの毎日。だけど、二人の伸びやかな感性と、まとっている空気感に触れたりすることで、自分のルーツの一つとしてのイギリスを思い出して、忘れかけていた何かがまだここにいるよと教えてくれているような気がしました。
今はまだすぐに行くことは出来ないですが、イギリス生活中に毎週渡り歩いたマーケット、行くこと自体が趣味だったスーパー、疲れた時の逃げ場の公園、バイト先があったチャイナタウン、ベジタリアンカフェのキッシュプレートにざっくりスイーツ、フードコートのグリーンカレー、忘れられないイギリスの日常を頭に、気持ちに戻してこれからも歩んでいきたいなと思いました。また行ける日を待ちながら。