hiyoriの服

hiyoriではいつの頃からか衣料品を製作するようになりました。

しかしながらhiyoriはアパレルブランドではないので、毎年新しいデザインの服が出るわけでもなく、シーズン毎の特別な目新しさはありません。それならなぜ作り続けているのか。。。それは自分が着続けてきて良かったと思えるものを紹介したいという思いからです。

ワードローブの中が全部hiyoriで埋まってほしいなんてことは更々考えてもおらず、ワードローブの中に一つあると、使いやすくて、見栄えがして、楽で、お勧めですよ、と。そして一着あったらなかなか良かったので、また今度色違いでも欲しいわ、とか、一枚着倒したからまたもう一枚欲しいわ、なんて言っていただけるのが目標です。

今の時代は安価な服からブランド品から作家さんものまで選択肢が幅広いですが、その中でもhiyoriを選んで下さった方に残念な思いを少しでもさせないようにと、一つ一つ手作りしています。自分で作って自分で販売するのを前提としているので、値段も正直に、できる限りお求めやすく、安くて良い生地が使えればその分反映し、高い生地でも何とか頑張って工夫して出来るだけ抑えられるように。アパレルメーカーでもないので、そんなことまで、、と思われるかもしれませんが、ずっとそうし続けています。もう10年以上も衣料品も作り続けていますがまだ勉強中でもありますし、もっともっと精進していきたい分野でもあります。

最近では子供服も徐々に増えてきました。自分に娘が生まれたから出来るようになったというのが正直なところです。それまではなかなか作っても検証出来なかったので、自分の娘に着せて、改良してを繰り返すことが出来る様になり増えてきました。子供服は大人と違って成長が早く長く着れないのが難点ではありますが、hiyoriでは、スタイルを変えて1サイズで2サイズ分、何とか少しでも長くお使い頂けるようにとお作りしています。

定番のカットソーも然り、裾がAラインになっているので、お腹周りが気になる方や、妊婦さん、もちろんそうでない方も、幅広い方に着て頂けるようにとの思いがこもっています。私自身も授乳期を除き、通常時から妊婦中まで着続けることができました。袖丈が八部なのも一年を通して、一枚で、下にもう一枚重ねて着やすいように、との思いからです。

また、リネンのワンピースは本当に自由度が高いです。生地も丈夫ですので、アイロンをかけてパリッと、洗いざらしでざっくりと、着倒して部屋着に、さらにはパジャマにまでしていただけたらとても嬉しいです。リネンは夏の生地のイメージが強いですが、実は夏は涼しく、冬はあったかいんですよ。ですから年中お使い頂けるように、hiyoriで使っている生地は厚みがある程度しっかりしているリネンを使っているのです。

最近人気のサルエルパンツは、ほどよいサルエル感が人気です。ダルダルすぎず、動きに支障がない程度、だけど格好が決まりやすい。こちらもウエストはゴムなので、履いていて楽々です。こちらも通常時から妊婦期、産後まで、私はずーっと履いています。お手頃価格ですが、5年以上は余裕で履き続けています。家でダルダル、そのまま外へ、でも見栄えがする使えるパンツです。最近ロング丈も出ましたので、さらに幅広い方にお楽しみいただけるようになりました。

なかなかhiyoriの衣料品についてしっかり語る機会がないので、長々と書き続けてしまいました。お読み下さった皆様ありがとうございます。そんなこんなの思いを込めて、正直に、誠実に、作っていることを少しでも知ってくださる方がいらっしゃればそれだけで嬉しいです。決して人間的には器用な部類ではないので、時々途方に暮れることもありますが、これからも、マイナーチェンジを繰り返し、私自身が今の定番商品達をお婆ちゃんになっても着続けていけることが目標かもしれません。お婆ちゃんになって、“若い頃からスタイリングを変えながらもこの形で着続けてこれたわ“なんて言えたら、どんなに素敵なんでしょう。

この記事を書いた人

Yumi Asakawa

nest+のハンドクラフト部門hiyoriのモノづくり担当。旅好きモノ好き暮らし好き。旅するように暮らしたい、暮らすように旅したい人。趣味は衣食住旅作。5歳児のママ、日々修行中。